短期ビザの申請では、日本側の招へい人や身元保証人の職業証明・所得証明資料が必要になります。その中でも、審査の過程で求められ得る残高証明書について説明します。
預金通帳コピーとの違い
通帳コピーと残高証明書の相違点について説明します。「残高証明書」と、「預金通帳の写し」は、ある時点における口座の残高を証明するという点で全く同じ資料です。
申請先となる日本大使館・総領事館によって要求される書類の組み合わせが異なる。
- 残高証明書のみを求める大使館
- 通帳コピーまたは残高証明書を求める大使館
上記ふたつに分けられますが、実務上は残高証明書を取得するという認識を持っておいてください。
残高証明書の取得先と名称
金融機関窓口で発行を依頼
残高証明書とは、「金融機関が個人や法人の顧客に対して発行する、口座残高を証明した文書」を指します。そのため、原則は金融機関へ出向いて発行を依頼します。
- 残高証明書
- 預金残高証明書
名称は上記のいずれかである場合がほとんどです。来店時には、印鑑や本人確認資料が必要になることもあるので、詳細は各金融機関のWebサイトなどをご確認ください。
残高はいくらあればいいか
100万円がひとつの目安
預貯金額に関して、実務上はこれといった決まりがありません。傾向から判断すると、100万円程度の残高が証明できれば審査上有利になるといえます。
短期ビザの許可率と金額の多い少ないはそこまで関連性がなく、すべての書類を含めた整合性をもとに判断が下されます。言い換えれば、金銭的な保証力に自信がなくても、その他の書類である程度のリカバーは可能です。
- 直近の勤務状況
- 招へい人の渡航歴
- 申請人(来日する外国人)と招へい人の交流程度
- 申請人と身元保証人の面識
- 交友関係を立証できる資料の有無
これらの条件を上手く整えることができれば、申請する価値は十分にある、実際にビザが発給された方も多数あります。
預貯金の有無は審査に少なからず影響を与えますが、金銭的保証力だけがすべてでないことを理解してください。
申請人の残高証明について
日本側からの招待であれば原則不要
日本側の身元保証人が残高証明書を提出するケースでは、申請人の残高証明が原則不要になります。つまり、申請人の資産の有無は問われなくなります。
- 受付の段階で申請人の残高証明を求められる場合
- 審査の途中で残高証明を追加で求められる場合
個別の申請内容によっては、上記のように日本側身元保証人の残高証明に加えて、申請人の残高証明を添付するよう案内される可能性があります。大使館・総領事館から指示が入った際は速やかに従ってください。
取得できる資料を提出しないことはそれなりのリスクを伴います。自信がなければ、別途身元保証人の追加も検討するべきです。