フィリピンでは大学や専門学校など、いわゆる高等教育の就学率は30%と高く、国内には1,600以上の高等教育機関があります。彼らのほとんどは幼稚園、小学校から、教育設備が充実している私立の学校に通っています。
国立大学の授業料は年間10万円
名門私立で45万円。
裕福な家の子は学力が高く、貧困層は低い。これが現実です。お金に困っていない家庭の子どもは幼稚園から私立に通い上質な教育を受け、貧困層は先生も設備も不十分な公立。大学進学前にすでに大きな差ができています。
授業料が無料の公立の学校は、設備や先生の不足から十分な教育を提供できていません。貧困層の子どもたちも大勢いるため、小学校では30%、高校では50%の生徒が卒業まで在籍せず、途中でドロップアウトしてしまいます。
学用品や制服が買えない、家の仕事を手伝わなければならない、などがその理由です。貧困家庭の子どもは親が高額な学費を捻出できず、自らアルバイトなどして学費を稼ぎ大学を目指します。お金がなくなれば休学か退学。
家計の1/3が教育費
フィリピンの一般家庭の収入は一か月2万円台。年収24~30万円。
大学の授業料が10万円だとしたら収入の約1/3が教育費。学費だけではなく制服や文具、プロジェクト費など必要になります。フィリピンは家計に占める教育費の割合が高いことがわかります。
フィリピンの奨学金
フィリピンの奨学金は返済の義務がない給付型。年間で約2万5千円が国から支給されます。授業料の1/4です。これは大きな支援です。
もちろん奨学金申請にパスしない子どももいます。多くは親の問題。
住所不定
職業なし
犯罪歴あり など
実はフィリピンの貧困層は住まいを転々としていたり、定職を持っていない家庭が多数です。折角の制度も利用できません。
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